何も関係なく思われるMS系フォントとサザエさんですが実は興味深い関係があった事に気付きました。
マスオさんが使っているパソコンがWindowsであろうといういかにも想像出来そうなお話ではなくて
我々ユーザーをもが巻き込まれている磯野家の日常や一家団欒のひとときとMS系フォントとの関係。
矢印のデザインに見るサザエさんとMS系フォントについての私なりの解釈を加えたちょっと強引な考察ページです。
大げさに言えばFontsを見ればOSの設計思想・哲学が透けて見えるという一例です。
MacユーザーがPCを使い始めたとする。
あるいはMacユーザーがどこかでPCを使うとする。
一番最初に感じる違和感がフォントの違いだと思う。
Macのデザイン的、とまでは言わないがまあ輪郭がしっかり表示されるフォントを見慣れているとPCの
ドット文字には「うそだろ~~」「マジかよ~~」的に幻滅するに値すると思う。
ブラウザ上のドット文字なんかは当たり前で、もうすっかり慣れてしまって私も立派に機械の一部になれた気がする。
しかし、WordとかExcelではもう少し何とかならないものかと思ってしまう。
ブラウザにしてもWordやExcelにしても拡大すればそれなりに見えるのだけどそれでは意味が無く実用的な
サイズでのフォントの見え方が醜い事甚だしいのがPC環境だと結論付けている。
私はMacからパソコンに入った人間なのでハッキリそう感じる。
兄弟がXPを使っていたので遠巻きにXPを見ていたがXPのドット文字を見るだけで自分が機械になった気がして
気分が悪かった。まあWindows7になる頃にはフォントもちゃんと表示されるようになるだろう
と思ってPCも使い始めたのであるが「慣れればMacと同じだよ。」なんて言うお馬鹿さんにはなれずに今日まで来ている。
PC : うちは「レチーナ」ディスプレイなんて絶対やんないからね。
Windowsディスプレイは未来永劫「オシイな」ディスプレイのドット文字で行くんだ。
ってそういう事なのだろう..........。
何がひどいかってドット文字もさる事ながら頭に「MS」の付くフォントがみにくいのだ。見にくいのではなく「醜い」。
英文も和文も酷い。他人から送られてくる書類の文字の頭に「MS」が付いていたら即刻「メイリオ」に変換して見ている。
そんなもんだから当然Office環境は全てデフォルトのフォントを「メイリオ」にしている。
PC環境でも「メイリオ」であればMacの「ヒラギノフォント」と遜色なく安心して見ていられる。
しかし、素直そうに見える「メイリオ」も実はくせ者で和文ですっかり安心させておいて英文で一気に突き落とされる。
英文が今ひとつ格好悪いのが「メイリオ」の欠点だ。.......Macのフォント環境をインストールしてWindowsの
フォントは全て捨ててしまいたいところだが他人とのやりとりを考えるとそうも行かずジレッタイ事
ありゃしない...........そんな今日この頃である。
で、矢印なのだ。「矢印から思想が見える。」というのがまんざらでもない考察をお示ししたい。
キーボードを叩いて「やじるし」と入力して変換すると「矢印」「→」とか出てくる中の指マークの矢印の事である。
下に画像と共にコメントしてみた。
どうだろうか?なにげにMSフォントが醜いと思っていた自分の目が間違っていなかった(当たり前だろう......。)
事が証明された気がする。矢印デザインにココまで手抜きが出来るMicrosoftはやはりエライ!!
いや、矢印ばかりではなくもっと酷いのもあるのだが、とりあえず矢印を例に説明してみた。
まずは先に優等生にご登場いただいた。
グラフィック界の重鎮Adobe illustratorからご登場頂いたのは特殊矢印君。
この矢印君は実はテキストではありません。ブラシライブラリの矢印です。
矢印_特殊というカテゴリーの矢印でございます。
まあ一応グラフィック界の定番ソフトですから、そのソフトの矢印を判断基準としてあげました。 illustrator矢印を基準として見れば各矢印の性格・思想・
デザインセンス・完成度などが透けて見えると思います。
続いて登場しましたのがテキスト矢印を代表してAdobe製品に付属する
Adobeデフォルトフォントである小塚フォントです。
小塚ゴシック・明朝体で使われる矢印マークです。
ブラシほどきれいではありませんが、まあそれなりに見えますね。
ちょっと人差し指をハチに刺されたようで少し膨れていますがご愛敬で
という感じです。(意外とAdobeのフォントってスマートではないですね。)
次に登場したのがMac OSデフォルトフォントのヒラギノ各ゴシック・
明朝体の矢印です。こちらはスッキリきれいな指です。
illustratorのブラシ特殊矢印がリアル系だとするとヒラギノフォントは
シンボリックな具象派という印象です。
さあ、ここからが見モノです。
Microsoftを代表してさっそうとWindowsの真打ちが登場してくれました。
メイリオ君の矢印です。本人からは遠慮したい、という申し出があったのですが
「次期OS 9さんも見てますよ。........」というお誘いに釣られて登場してくれま
した。 が、......どうやら親指の関節を脱臼している模様です。
何もそうならそうと言ってくれれば無理にご登場いただかなかったのに
「次期OS」という言葉には弱いのですねえ......。脱臼で膨れあがった指を披露
してくれたメイリオ君に拍手です.......人差し指もハチに刺されてるなぁ.....。
お待たせいたしました本日のMain Event。よ~待ってました!看板役者!
皆様が一番慣れ親しんだMSの「顔」。
このフォントの設計思想を皆さん共有して毎日キーボードを叩いています。
美しく優秀で完璧なエリートフォントなはずです...........。
勝ち組みヒルズ族フォントを代表してMSゴシック・明朝体の矢印君の登場です。
.............ッて............アレッつ!!...........何すか、これ!
MS系フォントってサザエさんの手をお手本に作られていたのですね。
もはや、サザエさんも腰を抜かすほどのダメダメさにビックリ!
PC : いやいや、いいの、いいの。気にしない気にしない。
「レチーナ」ディスプレイのMacじゃないんだから
「オシイな」ディスプレイのドット文字Windowsだからこの方が見やすいの。
ほら、アレだよ、アレ。
道路に立っている標識のアレだよ。 ↓ こんなのがあったじゃない。
ほらね、これでも人間なんだよ。よ〜く見るとシュールだろ〜〜
腕がなかったり、足がスケールアウトしてたり、すんご~いだろ。
これでも交通標識としては役立ってんだよ。
うまく略すのも難し~~んだよ!ドット文字で一番見やすい形を追求したらこうなったわけよ。
ん~~~理解してもらえないかなあ.............汗。
.........っていう言い訳もちゃんと聞いてあげるよ。うん、そうなんだね。よく分かった。
まあ、いいんだけど交通標識とサザエさんを手本にするってかなりなもんだね。
きっと何かと勘違いしてると思うんだけど........「Bookmark」が「お気に入り」
になってしまうセンスの良さだから分からなくもないけどね...........。
MS系フォントはサザエさんを中心とした磯野家の持つ昭和の幸せな一般家庭のイメージを設計思想に据えた
という事だと理解しました。
とてもアットホームなフォントだったんだ。スマートでなくてもいい理由がやっと分かった気がする。
凸凹でもいい。たまに失敗しても出来損ないでもいいから明るくたくましく育ってほしい。
って、そういうフォントだったんだと思うと憎めなくなりました。
MS系フォントを使っていると磯野家の一家団欒の様子が見えてきて微笑ましいねえ..........私はNo Thanksだけど....。